昭和のレトロ食堂

壁に張られた手書きのメニューに簡素なテーブルといす。温かい接客と開店以来、変わらぬ味。チェーン店全盛の時代にあって、人のぬくもりが感じられた昭和の雰囲気を伝える素敵な食堂たちを紹介していきます。

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商店街ビル群

商店街ビル4

桐生市の中心市街地は、いま重伝建群としての登録を目指している本町一・二丁目を例外とし、いわゆる商店街近代化事業によって、本町通り沿いの大多数の商店が昭和30年代から40年代にかけてつくり変えられました。幸いにも戦災に合わず、戦前からの素敵な建築の数々が残っていた桐生のまち並みは、この事業によって良くも悪くも一変したわけです。

商店街ビル1

今の時代に身を置けばこそ、建て替え前のまち並みが現存していたならば、川越市のごときにぎわいにきっとなっていたろう、勿体ないと惜しむ気持ちがわきますが、当時は経済成長の真っただ中。そのような視点は持ち合わせていなかったでしょう。逆に古臭い商店街を現代風に改めることで、たくさんのお客さんを呼ぼうとしたわけで、確かに一時期は大変にぎわいました。それもまちの歴史なのです。近代化事業で建てられたコンクリートビルの数々は一見殺風景なのですが、よく見ると一棟ごとに特徴があってなかなか面白い。特にこの物件はてっぺんに時計塔がついていて、群を抜くユニークさ。実は管理人はごく最近まで、時計の存在に全く気づきませんでした。たまには上を向いてみると、思わぬ発見があるものです。ちょうど6時を示して止まっています。

商店街ビル2

ここはかつて桐生っ子ならば知らない人のないほどの名店、新星荘という喫茶店でした。特にカツサンドのおいしさには定評がありましたが、10年ほど前に惜しまれつつ閉店。跡地は外国人ホステス用のアパートとして再利用されているようです。ちなみに、カツサンドは元従業員たちが別のお店を開いて、その味を継承しています。ありがたいことです。

商店街ビル3商店街ビル11商店街ビル10商店街ビル6
商店街ビル5商店街ビル13商店街ビル9

現存する商店街ビルはごく一部の例外を除き、2階以上が活用されていません。残念なことです。かつてはバーやレストラン、喫茶店といった飲食店や事務所などとして需要があったのですが、市街地の集客力低下に伴い、空き物件のままになっています。

商店街ビル12商店街ビル8商店街ビル7

一部のビルには外壁をきれいに塗り直しているところもあります。老朽化したビルも壁の色合いが変わるだけで、だいぶ印象が違いますね。

これらのビルも、建てられてから半世紀が経過しようとしており、近代化遺産の範疇に入ってきました。まちの歴史の1ページを示す立派な生き証人たちです。もう少し光を当てていい存在です。
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コメント

はじめまして。

>d-1oakさん
はじめまして。ようこそおいで下さりました。
d-1oakさんのサイト、拝見させていただきました。桐生の商店街ビルのように古いビルの改装に携わっていらっしゃるのですね。
そちらのビルのように、おしゃれに格好よくリニューアルされると、こちらのビル群もまたぐっと魅力が増すのですが…。
これからもどうぞ宜しくお願いいたします。

楽しくブログ拝見させていただいております^^
いつもこの高度成長期のビル群眺めてまして意匠的
に悪く無いな~などと思っております。
こういう構造体を持つ建築物は上手く活用してもらい
たいものです・・

>凡苦楽庵さん
さすが、専門家らしいご指摘ですね。
桐生のこの商店街近代化事業は国の補助を受けて一斉に行われたものです。ですから、外観に似たような部分があるのは、その辺りの事業が深く関係していると思われます。

こんにちは

これらの建物の窓廻り(庇というか)の処理が共通していますね。皆同じ設計者でしょうか。そうだとすると凄い仕事量です。違うとすると、これは“いわゆる一つの桐生スタイル”でしょうか。

ビルにも味が…

>マフィンマンさん
そうですね。東京こそ、隠れた魅力のあるビルがたくさんたくさんありそうです。マフィンマンさんの鋭い視点で、ぜひ新発掘をなさってくださいませ。

お久しぶりです。

>khn67902さん
はい。ずい分時間が経ってしまいましたが、やっとこさ紹介できました。「khn67902さんは今も拙ブログをご覧になって下さっているかなあ」と思っておりましたよ。
新川についてお調べになっているとのこと。興味深いです。
川岸町辺りは、探索の価値がありそうですね。浜松町一丁目は商店街の通りなんかが、何気に好きだったりします。

空き物件

>もう少し光を当てていい存在です
確かに、木造の古い長屋なんぞは被写体として人気ですが、ビルは、よほど変わった看板や意匠が施されている場合を除き、あまり注目されませんね。
そうですか、上階は空き物件のままですか。
これ、たぶん東京でも事情は同じなんでしょうね。ちょっと見方を替えてみたくなりました。

リクエストにお答え頂きありがとうございます(笑)
築40年を経てこれからが気になりますね。

私は今、「新川」について文献等を調べております。
球場、バラ園、遊園地、盛運橋、東橋、旧樋門等全て
過去のものとなりましたが、
川岸町や浜松町一丁目あたりの建造物は往時の面影が残っています。
この辺りレトロ的にはいかがでしょうか?

やまねや

>SATOさん
やまねやですか。これまた懐かしい名前ですね。
おじいさんとの思い出、いいですね。新星荘は素敵なお店でした。頑張って続けてほしかったんですど、それは店の人たちもそういう気持ちだったでしょうし、それでも断念せざるを得なかったわけで、仕方ないですね。だから一層、店にまつわる思い出って大事にしたくなります。

残していくこと

>ひろぽんさん
あ、でも何となくこれらのビルのことを覚えていらっしゃるのですね。こちらに住んでいる者としては、ちょっとうれしいですね。
おっしゃる通り、残し伝えていくことは大事なはずなのですが、スクラップアンドビルドが余程好きな国民性なんですかねぇ~。

大事にする気持ち

>neonさん
東京はこちらとは比べ物にならないスピードですものね。
思ってもどうにもならないことがあって、願っても消えていってしまうものもありますが、それらを大切にしたい気持ちがneonさんの作品にはこもっていると、拝見しながらいつもいつも感じておりますよ。

商店街

>imaitiさん
商店街の苦戦というのは、やっぱり全国どこでも一緒なんですね。安くて便利、という点では大型店に商店街が太刀打ちするのはなかなか難しいですからね。しかし、商店街がゴーストタウンになるということは、〝まちの顔〟がなくなり、顔のないまちが増えるということであって…。これは個々の努力による部分だけでなく、やはり構造的な問題でもありますよね。

変換ミスです 新星荘です
すみません!!

こんにちは SATOです
新星堂なつかしいです 祖父が やまねやでおもちゃを
買ってくれて その帰りに 親には内緒って言いながら 
連れて行ってもらいました
最近は 電柱もなくなり すっきりはしましたが
すっきりし過ぎになったような…

この本町は

30年前くらいに1回行ったことがあるんです…
何となく頭の片隅にこのビル群の記憶が
あるのですが、思い出せません。

何でも古いものは取り壊すことばかり
考えないで残していくことが大事ですね。

そうなんですよね。。。

ほんとに、こちらでも同じようなことが日々感じられます。
でも、抗えないことも多くて、せめて今残っているものを大事にしたい・・・
という想いにやっぱりなります。

今日はお越しいただきありがとうございました。
私の住んでいる一宮も以前は市のメインであった本町商店街がありますが、商店街の人たちは七夕祭りをやったり、商店街の中に何百のこいのぼりをぶら下げたりと色々イベントをやったりと涙ぐましい努力をされていますが、回りに大きいスーパーが次々出来てなかなか車時代には対応が難しいようです。

初耳です!

>でしさん
えっ!!
せとくめの2階はそんなに凝った、素敵な喫茶店だったのですか!初耳です。知らなかったあ~。さすがはでしさんですね。ナイスな情報、ありがとうございます。2階は今はスナックでしたっけ。それとも空き物件?名残りは残ってないんですかね~。見てみたいな。

その通りですね。

>源公さん
そうですね。「たられば」を行っても仕方がないのですが、せめてあの赤レンガの銀行さえ残っていたならば、桐生の中心市街地の有様というのもずい分違ったろうと思います。でも、当時の桐生の人たちはあれを残すことを選ばなかったのですから、そういう部分も含めて今の桐生があるということなのでしょう。
あとはせめて、現在残っているいいものを失うことなく、うまく利活用していければいいですよね。

あこがれ

昭和40年代「せとくめ」の2階に店内に噴水のある喫茶店がありました。
若い女性グル~プやカップルのお客さんがほとんどでしたが、ごくまれに汗臭い少年グル~プやゲイ?カップルもいました。紅茶のおいしい喫茶店でした。(S師匠のように)遠いまなざし.....

惜しい限りです!

特に旧第一勧銀の建て替えは本当に残念だと思います。
実際に目にした記憶はなく写真だけですが、考える度毎に「これが残っていれば
桐生のランドマークになっていたのに」とため息の出る思いです。
しかも新しくできた建物って今銀行じゃないですものね(ATMだけあるけど)。

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ようこそおいで下さいました。
管理人の銀ねずみです。
ここではタイトルに掲げた「昭和レトロ食堂」
を中心に、戦後の経済成長の波にもまれながら
も昔のままの姿をとどめる建物やまち並みも
紹介します。私の住む群馬県桐生市は織物の
街として栄え、戦災も免れたため、ノコギリ
屋根工場(製織のため、天井に採光窓を持つ
個性的な外観の工場)をはじめとする近代化
遺産が数多くあります。ここでは桐生に軸足
を置きつつ、各地のレトロを取り上げます。
戦前に製造されたウランガラスなど、趣味の
ことも記していきます。

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