昭和のレトロ食堂

壁に張られた手書きのメニューに簡素なテーブルといす。温かい接客と開店以来、変わらぬ味。チェーン店全盛の時代にあって、人のぬくもりが感じられた昭和の雰囲気を伝える素敵な食堂たちを紹介していきます。

黒胡麻ぱん

黒胡麻ぱん

しいたけクッキー味噌ぱんという独自路線のお菓子をつくり続ける藤屋パン店が新商品を売り出しました。それがこの黒胡麻ぱんです。

黒胡麻ぱん2

形や大きさ、食感、素朴な味わいといった基本は味噌ぱんと一緒ですが、商品名そのままに黒ごまがたっぷりと入っているのが特徴です。先行の二品に負けず劣らず、強い個性のある食べものです。新商品開発に余念がない藤屋パン店、なかなか侮れません。

黒胡麻ぱん(10個入り) 420円

伊勢屋製菓の変わりどら焼き

伊勢屋製菓

桐生のまちなかには二軒の「伊勢屋」があります。一軒は伊勢屋本店、そしてもう一軒がこの伊勢屋製菓。どちらも和菓子屋さんです。

伊勢屋製菓のどら焼き

ここの特徴は何といってもどら焼き。変わったどら焼きがいろいろとあります。それに、どら焼きというとなかには皮がべたっとした店もあるのですが、伊勢屋製菓のはふんわりとしていて、とっても上品なのです。

コーヒー生どら焼き

これは「コーヒー生どら焼き」。あんの代わりにコーヒー味の生クリームが挟んであります。

ずんだどら焼き

こっちは「ずんだどら焼き」。ずんだ豆でつくったあんが明るい緑色をしていて、見た目もきれい。味がいいのはもちろんです。

桜どら焼き

ほかにも季節に応じて限定品を売り出しており、こないだは「桜どら焼き」を売っていました。

桜どら焼き2

桜のあんこが入っていて春らしく、とってもおいしくいただけました。どら焼きは全種類制覇してみたいです。

伊勢屋製菓メニュー

どら焼きだけでなく、団子や大福、ドーナツ、巻物などおいしそうなものがたくさん。店内は結構広くて、食べていくこともできますから、お昼時なんかに利用するのもお勧めです。

桜どら焼き・ずんだどら焼き 75円
コーヒー生どら焼き 生クリームどら焼き 100円

伊勢屋製菓
桐生市川岸町177<地図>

※桜どら焼きの写真と記事をつけ足しました。

ビスロール

ビスロール

形はロールパンのようで、表面はビスケット風にパリッとした感じに焼かれていて、中はふかふかの菓子パンです。かつて桐生で一世を風靡した「ナトリ」というパン屋さんが元祖とされています。ナトリ自体は残念ながらしばらく前に倒産し、まちなかにあった本店の建物も今は更地になってしまいましたが、この食べ物は今でも他の店々に受け継がれています。写真は桐生名物のしいたけクッキー味噌ぱんの製造元である藤屋パン店のビスロール(1個100円)。桐生っ子ではない管理人はナトリのビスロールの味を知りませんが、生まれも育ちも桐生な管理人の家族は「ビスロールという名前でいま売られているものの中では、一番ナトリの味に近い。すごく近い」と断言します。そう言われて味わったからなのかもしれませんが、口の中に広がる香りと甘みはどこか昭和っぽく、懐かしいような気がします。

花ぱん

花ぱん2桐生っ子が大好きな花ぱん

個性的な食べものがたくさんある桐生ですが、昔からずっと親しまれ、変わらぬ味を保ち続けているお菓子が、この「花ぱん」。明治から続く和菓子店「小松屋」でつくられています。

花ぱん袋のデザインもレトロ

このような袋詰めで販売されています。材料は小麦粉と卵、それに砂糖のみ。ほどよい固さと素朴な甘さがたまりません。このところ食の安全性が問題になっていますが、食品添加物と無縁の花ぱんは、見本のような存在です。包み紙は芭蕉の先代店主がデザインしたとのこと。面白いですね。

小松屋

いつまでも変わらない味。古き良き食文化を守り続ける老舗は素晴らしいと思います。

花ぱん 1袋500円

小松屋
桐生市本町四丁目82<地図>

もんじ焼き

もんじ4

もんじゃ焼きといえば、東京の月島が有名ですが、桐生では戦前から「もんじ焼き」と言われ、親しまれています。20年くらい前までは、ほぼ小学校区ごとに駄菓子屋を兼ねた「もんじ焼き屋」があって、放課後の子供たちのたまり場になっていました。残念なことに、今ではほぼ姿を消してしまい、「もんじ」を知らない子供が増えています。ですが、まだ健在の店もわずかにあって、貴重で希少な存在です。

もんじ1

ここがそのうちの1軒。一見すると、お店とは分かりません。看板もありませんから、知らない人はきっと気づかないでしょう。入り口の両脇にある古くて不動の自動販売機が目印です。

もんじ2

中に入ると、焼き台がいくつも並んでいます。桐生っ子は懐かしさを覚える光景です。店を切り盛りしているのは86歳のおばあちゃんです。

もんじメニュー

子供相手の商いですから、小銭で食べられる価格設定です。それにしても安すぎます。ずっと値段を変えていないそうです。品書きの回りには「もんじ1杯 キムチ33杯」など、子供たちが辛さを競った輝かしい(?)記録の数々も張ってあります。下らないことで真面目に張り合うのは、子供の特権ですね。

もんじ3

品書きを見ながら、入れるものを決めます。おばあちゃんのお勧めはポテト。「これがうちの特徴だから」というそのポテトはソースで味付けがしてあって、ちょっと子供洋食のようです。

もんじ5

熱い鉄板の上に種を流し込んで焼ながら、口に運びます。うまい。「ビールを自分で持ってきて食べる人もいるよ」とおばあちゃん。最近は子供の数が少なくなって、店に来る客は大人の方が多いくらいなのだそうです。

もんじ・駄菓子

店ではもちろん駄菓子も売っています。もんじの具にベビースターラーメンを選んだときは、ここから自分で一袋取って使います。

もんじ6

桐生は野球が強くて「球都」とも言われます。地元の甲子園出場校のペナントがたくさん張ってあります。常連の高校生たちが持ってきたようです。

もんじ・猫

店の前にはどういう訳か、たくさんの猫ちゃんたちがたむろしています。人間だけでなく、猫の社交場にもなっているようです。

山藤のもんじ焼き
桐生市錦町二丁目サクライデンキ付近<地図>

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銀ねずみ

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ようこそおいで下さいました。
管理人の銀ねずみです。
ここではタイトルに掲げた「昭和レトロ食堂」を中心に、戦後の経済成長の波にもまれながらも昔のままの姿をとどめる建物やまち並みも紹介します。
私の住む群馬県桐生市は織物の街として栄え、戦災も免れたため、ノコギリ屋根工場(製織のため、天井に採光窓を持つ個性的な外観の工場)をはじめとする近代化遺産が数多くあります。ここでは桐生に軸足を置きつつ、各地のレトロを取り上げます。
戦前に製造されたウランガラスなど、趣味のことも記していきます。